2014年6月18日水曜日

SoftLayerにおけるサーバの選び方

SoftLayerにおけるサーバの選び方を検証してみます。

金額は、Catalystプログラム(http://www.ibm.com/cloud-computing/jp/ja/softlayer_catalyst_program.html)に参加しているアカウントで実際に発注処理を行ったときに表示されたもの(最後にキャンセルしている)を例示していきます。
もしかしたら、一般のアカウントで発注すると、異なるのかもしれません。
実際に試してみる必要があるものと思われます。

まず、よくわからない点を列挙してみます。
・最初に提示されている金額と、発注処理の最終局面で提示される金額が異なります。安くなるようです。本稿では、前者を定価、後者を最終提示金額と呼ぶことにします。
・シンガポールDCや香港DCでは、Surcharges(割増料金)を課金されます。ただし、Monthlyで精算した場合のみのようです。Hourlyで精算すると課金されないようです。日本にデータセンタができた場合も課金されるのではないかと思われます。ただの予想ですが。
・Prorated Initial Charge(比例配分された初期料金)というものが課金されます。Monthlyで精算した場合のみのようです。
・Monthlyで精算するより、Hourlyで精算するほうが安い、というケースがあります。

■ Monthly or Hourly, それが問題です

★ 仮想サーバ Public Cloud Instances、1 x 2.0 GHz Core、RAM 1 GB、25GB HDD

○ 今月開設されたばかりの香港DCにて、比較してみます。

Hourly 定価: $0.040(月額換算: $0.040 × 24時間 × 31日 = $29.76)
Hourly 最終提示金額: $0.032(月額換算: $0.032 × 24時間 × 31日 = $23.808

Monthly 定価: $47.60(割増料金$20含む)
Monthly 最終提示金額: $38.08(割増料金$16含む)

Monthlyで精算すると、約1.6倍割高になってしまいます。

○ SoftLayerの本拠地ダラスの第5DCにて、比較してみます。

Hourly 定価: $0.040(月額換算: $0.040 × 24時間 × 31日 = $29.76)
Hourly 最終提示金額: $0.032(月額換算: $0.032 × 24時間 × 31日 = $23.808

Monthly 定価: $27.60
Monthly 最終提示金額: $22.08

3か月以上継続して利用する場合はMonthlyの方がお得で、毎月7%ほどの差額となります。

★ 物理サーバ Bare Metal Instances、2 x 2.0 GHz Core、RAM 2 GB、500GB SATA

○ 香港DC

Hourly 定価: $0.240(月額換算: $0.240 × 24時間 × 31日 = $178.56)
Hourly 最終提示金額: $0.192(月額換算: $0.192 × 24時間 × 31日 = $142.848

Monthly 定価: $179.00(割増料金$20含む)
Monthly 最終提示金額: $143.20(割増料金$16含む)

微々たる差ですが、Hourlyで精算した方がお得です。

○ ダラスの第5DC

Hourly 定価: $0.240(月額換算: $0.240 × 24時間 × 31日 = $178.56)
Hourly 最終提示金額: $0.192(月額換算: $0.192 × 24時間 × 31日 = $142.848

Monthly 定価: $159.00
Monthly 最終提示金額: $127.20

2か月以上継続して利用する場合はMonthlyの方がお得で、毎月11%ほどの差額となります。

本番環境を香港(日本のDC開設後は日本)DCにおく場合は、Hourlyで精算すべきです。
また、検証環境などを米国におく場合であっても、月に10%以上の時間帯でサーバを廃棄できる運用(たとえば、毎週金曜日夜に破棄し、毎週月曜日朝に再作成する)が可能であれば、Hourlyで清算するようにすべきです。

※ 2014/07/06追記
物理サーバ Bare Metal Instances の清算方法について、思い違いがあったようなので追記します。Catalyst プログラム特有の問題の可能性もありますが、恐らくそうではない考えています。
Bare Metal Instance (BMI) の課金は1時間単位で計算しますが、キャンセル(廃止)については、月の締日の24時間前までに申し込み、締日まで課金されるようです。廃棄で経費削減を考えている場合はこの点に注意して計算してください。http://dba-ha.blogspot.jp/2014/07/softlayer-oracle-rac.html にもう少し詳細な情報があります。

■ スペックとコスト

同じCPUスペックを選択した場合、実性能について、
物理 > 仮想(専有) > 仮想(共有)
という関係が成り立つのではないかと期待します。
価格面でも同じ関係が成り立つかどうか見てみます。
4Core、16GBメモリーが必要という前提で見積もってみます。

★ 香港DC

○ 物理サーバ Bare Metal Instances、4 x 2.0 GHz Core、RAM 16 GB、500GB SATA
Hourly 定価: $0.496(月額換算: $0.496 × 24時間 × 31日 = $369.024)
Hourly 最終提示金額: $0.397(月額換算: $0.397 × 24時間 × 31日 = $295.368

○ 仮想専有サーバ Public Cloud Instances、Private 4 x 2.0 GHz Core、RAM 16 GB、25GB HDD
Hourly 定価: $0.495(月額換算: $0.495 × 24時間 × 31日 = $368.28)
Hourly 最終提示金額: $0.396(月額換算: $0.396 × 24時間 × 31日 = $294.624

○ 仮想共有サーバ Public Cloud Instances、4 x 2.0 GHz Core、RAM 16 GB、25GB HDD
Hourly 定価: $0.334(月額換算: $0.334 × 24時間 × 31日 = $248.496)
Hourly 最終提示金額: $0.267(月額換算: $0.267 × 24時間 × 31日 = $198.648

ローカルHDDのサイズに開きがありすぎますがそこは無視するとして、物理サーバと専有仮想サーバの料金がほぼ同じになります。
コスト面からみると、専有仮想サーバを選ぶ理由はない、と言えそうです。
物理サーバの33%引きで共有仮想サーバが手に入る、という感じです。
これをどう考えるかは要件によりそれぞれですが、スペックをわざわざ指定するような要件がある場合には、共有仮想サーバを選んで不確実性を増やすリスクは負えない、と考えるのが普通のような気がします。
おまけ情報ですが、物理サーバであれば、MTUを9000に設定してアクセス可能のようです。相手が他のDCにあったり、iSCSI Storageへのアクセスもジャンボフレーム対応のようです。
SoftLayerにおいては、最低スペックでよいという場合は共有仮想サーバ、そうでない場合は物理サーバを選ぶ、というのがよいのではないかと考えています。AWSでは、最低スペックの仮想サーバは本番用としては使い物にならない、とAWSのコンサルに言われましたし、実際に意味不明の(スペック不足とでも考えるしかない)エラーが多発しました。1台分最初の1年間無料、という客寄せのためのインスタンスなので、やむを得ないのかもしれません。

■ Bare Metal Servers と Bare Metal Instances

どちらを選ぶかという話になると、以下の要件に当てはまる場合は Bare Metal Instances ということになります。
・CPU速度は2GHzでよい。最大16coreあれば十分。メモリも最大64GBで十分。
・ローカルHDDはSATA 500GB 1台でよい。
この要件に当てはまらない場合は、Bare Metal Servers となります。
私が把握している特長および欠点を箇条書きします。
・Hourlyで精算できない。
・デプロイに時間がかかる。
・いろいろなスペックを選択できる。CPU、メモリ、SSD利用、複数のローカルディスク利用、RAIDコントローラ利用等。
・注文したスペックよりも大きいリソースが割り当てられることがある(料金はそのまま)。

最後の点が面白いです。先月、ダラス第6DCで32GB SSDを2台発注したら、1TB SSD 2台が出てきました。ものすごく得した気分になりました。2サーバ発注したので、4TB分のSSDが手に入りました。
先々月2サーバ発注した際は、1サーバがSATA500GB、もう1サーバがSATA1TBでデプロイされました。2号機はなぜか8時間ほどデプロイに時間がかかりました。同時に発注したからと言って、同じスペックになるとは限らない、ということになります。また、この4台については、4GBのメモリを発注していますが、どれも8GBで供給されました。

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